イエローストーンのオオカミに会いに。。。。
イエローストーンにオオカミが戻ってきてきたのが1995年。昔からのイエローストーンの住人であったGray Wolfが姿を消してからh、戻ってくるまでは長かった。カナダから連れてこられてから、やはり居心地がよいのか、ずいぶんと数が増えた。冬のほうが見るチャンスが高いという。冬のイエローストーンにもいったこともないし、これは行くしかない!!と、また思いつきのようにプランを練る。冬のイエローストーンのアクセスは限られているうえ、オオカミといっても何の知識もない私は、Yellowstone Associationの企画のオオカミツアーに参加することに決定。ツアーといってもLamar Valley Buffalo Ranch(ここも一度泊まってみたかった!)という公園北東に位置するキャビンに宿泊、インストラクターのもと、オオカミもしくはそのスカベンジャー(清掃動物)について学ぶといった結構まじめなもの。スノーシュー(かんじき)を持参のこととあった。どうやら多少の体力も必要らしい。
さて、当日がやってきた。イエローストーンの公園内の道路がほとんど雪で閉鎖のため北側からはいるしかない。その日も雪でえらく恐ろしい思いをしながら、やっとLamar Valley Buffalo Ranchに到着。キャビンといってもバンクベッドと小さないすがいくつかあるだけの本当の小屋。小動物たちがやってくるので食べ物も持って入れない。食事はMain Cabinにて自炊。ガスコンロと冷蔵庫などの共同台所がある。 食べ物はこのキャビンのみ。ではトイレとシャワーは。。これもまた別の建物があって、すごーく寒い中を風呂屋にでかける雰囲気で出かけていかないといけない。寝る前に絶対に水を飲むまいとちかってしまう。今回のセミナー参加は私たち2人と、公園で働く女性2人とソルトレイク空港の管制官だというばりばり女性の合計5名だった。キャビンにはボランティアでそこの管理をしている人たち3名ほど。。。なんとなく緊張。
Lamar Valleyはイエローストーンの中でも野生の動物のたくさん集まるところで知られている。要するに人の気配があまりないところ、ということ。すでにバッファローやエルクの群れが厳しい寒さにひたすら耐えている横を通ってきた。本当にたくさんいる。キャビンにいると動物の遠吠えが聞こえる。「これはオオカミか?」という質問に「これはコヨーテだ。オオカミの遠吠えはもっと低い。聞いたらわかるよ。」と言われた。本当に聞いて違いがわかるのだろうか。10年くらいいたらね。わかるかもね。なんて思った。実際のセミナーは翌日から。早々にごはんを食べて、床に入る。(といってもバンクベッドの上に持参の寝袋。)ありがたいことに暖房だけははいっている。
さて翌朝、無線でどこでオオカミが今見られるかと言う情報が入ってくるらしい。朝方と夕方にやはり行動的なので、私たちもさっさとある服を全部着込んで出発。それでも寒い!みんなが乗り込んだバンが、やはりそれでも結構集まった人の群れの端で止まった。もちろん道路わきのすぐそこに見られるわけではない。望遠鏡をセットしてかわるがわるのぞく。
こんな感じ。(それにしても寒そうでしょ。)
それでもちゃんといる!!ちゃんと見える。2泊3日の旅でもしかしたら見られないかもなあ、なんて思っていた。点だけれど何頭か見える。ここでは有名なDuruid Packらしい。 ここではオオカミについて深くは話さないが、彼らの世界と言うのは実におもしろい。縦の社会で、仁義なしでは語れない。この旅の前にいろいろと勉強した。というよりは面白いのではまってしまった。お奨めのDVDはNatioanl Geographicからの”Wolves: A Legend Returns to Yellowstone”。これはよかった。多少の予備知識があるのとないのでは、またその感動が違う。
午後からはオオカミそしてその清掃動物(コヨーテ、カラス、白頭鷲など:あの格好いい、白頭鷲も実はカラスと同じ清掃動物なんです。)たちが食べ残したエルクを見に行く。ここでスノーシューの登場。雪の中を歩いてその死骸へ。オオカミがエルクなどの群れを襲う際には、弱ったそれをさっと見分けるらしい。死骸に残された骨髄をみると、それがやせきっているものの場合が多いらしい。イエローストーンの冬は厳しいんです。どの動物も必死で乗り越えないといけないぎりぎりの状態らしい。エルクたちは自分が弱っていることを、オオカミたちに知られないようにふりをしないといけない。まあ本当に、自然は厳しいです。
室内での講義なども含め、外にでかjけるたびにオオカミを見られて、えらくご満足。本当にオオカミの遠吠えは、聞いた事がない私にでも聞き分けられるくらいコヨーテなどのそれとは違ってました。そして最終日の朝、また例のごとく出かけていくと、ラッキーなことにオオカミたちが結構近くでお食事中。こんなことも珍しい。肉眼でもある程度わかるくらい。おこぼれを狙った、コヨーテ、白頭鷲、カラスたちは、静かにその周りで待っている。強いものから弱いものへと、移っていく。これも自然なのです。
その日Duruid Packのアルファである、別名シンデレラと呼ばれるメス42番が見当たらなかった。おかしいなあ、なんて言っていた、あとでわかった話しだと、どうやらその日、お隣のMollie かAgatePackに殺されてしまったらしい。これは少しオオカミの話をかじった私にはビッグニュースだった。
オオカミの話も実におもしろい。厳しい自然のかなで、無駄のない仁義あふれる世界を作っている。それを目の当たりにできたというのも、これまた私にとっては大切な経験だった。本当に寒かったけど、でもまたオオカミに会いに行きます。